このたび私こと武石礼司が、2025年1月1日付をもちまして一般財団法人昭和経済研究所「アラブ調査室」の室長を仰せつかりました。
創立以来45年間の長きにわたり渥美堅持・東京国際大学名誉教授が室長を務められ、次いで2020年10月から塩尻和子・筑波大学名誉教授が室長を務められた由緒ある本「アラブ調査室」の運営を担うことになりました。
渥美先生のご担当の時代には、中東・北アフリカ地域の動向とその背景事情について渥美室長ご自身が折に触れて講演されると共に、瀧田眞砂子専任研究員の奮闘により同地域情勢の動きを年4回の「中東季報」という形で日本の主要新聞の報道を中心に取りまとめて各方面に提供し、国内関係者の現地情勢理解の増進に寄与してこられました。
塩尻先生の下での「アラブ調査室」(Office of Arab Studies)では、渥美先生の方針を受け継いで中東情勢に関して正確な分析を目指されると同時に、調査・研究対象を政治・経済動向だけではなく、文化・伝統・生活などの社会的分野をも含めて、国内外の専門家の知見を幅広く紹介されてきました。
2021年1月にはインターネット上に「アラブ調査室」ホームページを開設し、それを活用して研究者・専門家の論文・エッセー・現地報告などを定期的に掲載するとともに、随時に開催する研究会や公開講演会などを開催することを通じて、現下の中東情勢に関する情報の発信と域内情勢の分析などを公表されてこられました。また日本で働き学ぶ中東からの留学生・研究者・ビジネスマンのエッセー、書籍紹介、書評・講評、研究ノート、修士論文、講演録などが紹介され、視聴者の皆様に中東アラブ地域に対する一層の親近感の醸成に寄与されたものと自負しております。
塩尻先生の上記方針を引き継いで、関心領域をさらに広げて中東・アラブ地域と関連する国際的な時事・社会問題等についてのご研究・ご体験談、ご意見などのご投稿も歓迎します。(email:arabstudies@k09.itscom.net)に投稿願います。
なお、「アラブ調査室」ホームページに毎月掲載します月報につきましては、その名称を2025年1月より、アラブ調査室「アラブ・スタディーズ(Arab Studies)」月報何年何月号と称することとします。
さらに、本調査室では公開講演会や研究会(対面とネット経由のハイブリッド方式も取り入れる)なども実施していきたいと存じます。その企画・立案・実施にも皆様のご協力を頂けますと有難く存じます。
「アラブ調査室」は小規模の組織ではありますが、上記の活動によって、ささやかながらも日本の国際貢献の一翼を担うことができればと願っております。
なお、「アラブ調査室」では、会費などの徴収は行わず、掲載物の閲覧も、いつでも自由にご覧いただけるようにいたします。
2025年1月吉日
一般財団法人昭和経済研究所
「アラブ調査室」室長:武石礼司